万葉集群読~布・織・染

能登・鹿西にあるR高等学校一年生全員160人による
万葉集群読~布・織・染>は、11月5日に無事、終わった。

10月始めから群読のための授業に入って、
自分のなかではどんどんテンションが上がっていって、1ヶ月あまり、本番を迎えた。

毎週、能登の外海を眺めながら車を走らせ、
時間があるときは、途中で海を見ながら、しばらく、ぼや~~として・・・・
気候もよく、お天気にも恵まれ、気持のいい日々だった。
(雨女の私でも、こんないいお天気に恵まれることがある!)

台本に取り上げた万葉集14首は、生徒さんたちが選んだ歌。
膨大な万葉集のなかから、織・布・染に関わる歌を選んだ。

・・・・というのは、この鹿西は、 “能登上布の里”と呼ばれている。
麻が入っていて、蝉のように透きとおった布だ。
肌に付ければ気持がいいんだろうな~~と思う。
何年も何年も・・・着れば着るほど、味が出てくる布だと思う。

さあ、万葉集群読・パフォーマンス、
前日のリハーサルのときには、K先生の発案で、ステージの後ろには、色とりどりの布がたらしてあった。一気に雰囲気が出た。

会場になる体育館にいく廊下には、K先生のアレンジの秋の花々~ピンクの殻から生まれたような赤いまゆみ、柿の実、フジバカマ、赤い野ばらの実・・・などが飾ってある。
K先生が、先生の庭の柿や山の木々を集めてこられたのだそうだ。
ビジュアルにも、秋!

その横には、今回取り上げた万葉集の歌の生徒さんたちの書がある。
その下には、三色の糸をつけた糸紡ぎ機。

斜め向かいの壁には、万葉の歌と写真。

ブラスバンド部の人たちが奏でる曲「飛鳥」との最終リハーサル。

そして、本番。
紅色の台本を左手に持った生徒さんたち、
みんな、ちょっと緊張した顔で前に出てきた。

これだけの人数の紅色の台本、黒・青の制服に映えてとても綺麗だった。

ステージにいる生徒さんたちにも見せてあげたいけど・・・・残念。

160人の男性と女性の声が交差したり、だんだん声が増えていったり・・・立体的な声の世界が生まれた。
体育館のなかを万葉の世界が広がった。

ティーエイジャー!若い人たちのみずみずしい声、言葉・・・・その声を聴いているだけで、なんだか、身体の内が洗われていくようだった。
なんか、じーんとしてきた。

声の持つ力を感じたひとときだった。
生徒さんたちのパフォーマンスが終わったあと、
なんだか、自分の身体のなかがぼーっとしているような気がした。
1ヶ月あまり、生徒さんたちと一緒になって取り組んできた“万葉集群読”パフォーマンスは終わったんだ~~~っというような、
自分の中の大きな楽しみが終わってしまったような~~~
身体の力が抜けてしまって、まるで抜け殻みたいな感じ。
こんなに私の内で大きなものだったんだって、
あらためて思った。
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