“語りとチェロ”によるコラボレーション<言奏で 音語る>だった。11月23日に、金沢市民芸術村ドラマ工房で。
チェロは、関西フィルハーモニー首席チェロ奏者・ギア・ケオシヴィリ さん。
そして、クラシックギターの谷内 直樹さんには特別出演をしていただいた。
第1部は宮沢賢治の作品。今年は賢治の生誕110年の記念の年に当たる。物語「ざしき童子のはなし」と賢治の詩・無声慟哭<永訣の朝、松の針、無声慟哭>に宗像 和氏が作曲した「チェロと語りのための“無声慟哭”」–賢治の言葉とチェロの奏でる音とが、最愛の妹・とし子を亡くした賢治の心の内を表現した。
第2部は、「語りとクラシックギターによる“雪女”」ほか、チェロ独奏でグルジアや日本の曲、語りとチェロで「百万本のバラ」ほかグルジアの物語などなど…
「百万本のバラ」は、実在のグルジアの画家ニコ・ピロスマニがモデルになっている。ピロスマニは貧しい画家。放浪生活を続け、気の向くままに絵を描き、不本意な依頼は断ってしまうような人だった。
キャンバスいっぱいに描かれたピロスマニの「しまうま」「きりん」は、これまで見たことがなかった絵だ。一匹のしまうまが、絵の中から、静かにじっとこちらを見つめている。
「百万本のバラ」にでてくるバラを贈られた踊り子「女優マルガリータ」の絵もある。この絵のレプリカは愛知万博のグルジア館で見ることができたのだそうだ。本物は国外には出さなかったとか。
不思議な“静けさ”がある絵。
以前、グルジア映画「ピロスマニ」のVTRをギアさんからお借りして観たことがある。映画に描かれたピロスマニは、貧しくてどん底の生活をしているけれど、どこか静かで“明るい”。なんだろう、この“静かな明るさ”は・・・・
ドラマ工房というさまざまな世界を創り出してくれる不思議な空間で、言葉と音の“ドラマ”が生まれた。
朝から寒い一日だったにもかかわらず、用意した座席が足りなくなったほどの沢山の方々に聴いていただいた。
心から、ありがとうございました。
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